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YahooとLINEの統合効果は1兆円クラスを期待

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大型統合

 先週、メディア各社は、検索サービス「ヤフー」を展開するZホールディングスとLINEが経営統合に向けて最終調整に入ったと報道。内容は、Zホールディングスの株式を4割超握るソフトバンクとLINEの株式を7割超保有する韓国ネイバーを交えて交渉を進めており月内にも統合の基本合意を目指し、関係当局の承認を前提として統合の枠組みの詳細を詰めている。統合案としてはソフトバンクとネイバーが50%ずつ出資する共同出資会社を設立するといった内容。
 まだ、正式発表ではないため(来週には正式に会社側から発表あるといわれている)、情報が限られるが、アナリストとして、現段階でどの程度をイメージするかを言及したい。

 

統合効果は?

(合併効果で一番大切な)シナジー効果で営業利益で『500~1,000億程度』はざっくりとイメージ。シナジー効果として考えられる部分は、①ペイメント事業【PayPay・LINEPay】の統合効果 ②その他サービスの統合効果である。①のペイメント事業においては、現在、勝ち組の座をPAYPAYとLINEで争っている状況で、両社とも熾烈な販促活動(キャンペーン合戦)により、両社合計で▲500億円近い赤字をだしている。両サービスが統合できれば、勝ち組の地位が確定すると思われ、早晩、事業の黒字化が見込めよう。②については、両社の実行力も試される部分である。ただ、ポイント(ヤフーは、PayPayポイントとTポイント。LINEはLINEポイント)を統合すれば、両社サービスの回遊性は高くなり、経済圏活性化は比較的早期に実現できると期待される。その場合、両社の既存事業利益(合算で2,000億円強)の20%程度は押し上げは可能と思われ、500億円程度のシナジー効果を期待。正式発表前の現時点での粗々の試算である。正式発表が行われ、情報が出てくれば、追って言及したい。

 

株価の押し上げ効果は?
統合効果を利益で1,000億円程度とすると、時価総額インパクトは1兆円程度。ニュース発表前の両社合計の時価総額が2兆8000億円程度であるため、40%程度の押し上げ効果と試算される。「Zホールディング」の株価であれば、株価500円台は射程に入ってきたと思われる。ただ、現時点では、下記のリスクファクターもあるため、そうしたリスクを払拭できればとの条件付き。

 

株価上昇期待においてのリスクは?
主なリスクは、3つと考えている。【1】統合スキーム(少数株主である一般株主が損しないか)【2】独占禁止法などにより当局に承認されない 【3】統合効果がでない。個人的に最も気になるのは【1】である。今回の統合には、利害関係者が多い。利害関係者は、ソフトバンク、韓国ネイバー、ヤフー、LINE、そして一般株主である。ソフトバンク孫社長や韓国ネイバーに上手くやられ、一般株主が割をくわないかを注視したい。統合スキーム(仕組みや算定価格など)は重要なチェックポイントであろう。ちなみに、ニュース発表後2日間の株価上昇率は、LINE>Zホールディングとなっているが、これは、通常考えられる統合スキームを考えれば、納得できる事象である。また、【2】については、関係者への取材から考えるに、リスクとしてはあまり大きくないと思われる。
 いずれにせよ、正式発表がされれば、それを受けて、分析内容を発信していきます。

 

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